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やさい・くだもの栄養成分情報提供推進事業

栄養成分等の分析調査

5.考察

要約

(1) にんじん

いずれも露地栽培であるが、α−カロテン含量は、グループ間で最大2.5 倍の違いがあった。夏場のA産地のア品種の土耕栽培と特別栽培には有意差がなかったが、同品種の冬のB産地の土耕栽培では約1/2 となり、栽培時期による差が大きいことが考えられた。同じ冬場のB産地の土耕栽培で、ア品種とイ品種に品種差が認められ、エ品種は、土耕栽培であるが、ア品種、イ品種よりも含量は高かった。A産地の土耕栽培のウ品種は、秋栽培で、夏栽培のア品種よりも低含量であるが、冬栽培のB産地よりも高含量であった。平均値で1780〜4400 µg/100g の範囲で、五訂増補日本食品標準成分表(以下「成分表」という。)の2800µg/100g との差が大きい。品種による差よりも栽培時期による差が大きいと考えられる。

β−カロテンは、グループ間の差は、最大で1.5 倍であり、α−カロテンほど大きくはない。A産地の特別栽培のア品種が最も高含量で、秋栽培のA産地のウ品種がほぼ同含量であった。夏、秋栽培のA産地が、冬栽培のB産地よりも高い傾向があった。冬栽培のB産地のイ品種が最も低含量であった。ア品種の夏栽培のA産地と冬栽培のB産地には、危険率1%では、有意差はなかった。

(2) トマト

β−カロテンの含量は、340〜600 µg/100 g の範囲で、冬栽培のF産地のキ品種が最も高含量であった。オ品種は、夏栽培のC産地、D産地は、作型が異なっても、ほぼ同含量であった。冬場の養液栽培のカ品種は、他の品種よりも有意に低含量であり、品種差が認められた。カ品種は成分表の540 µg/100 g の80%を下回った。

リコペンは、カ品種が、7.8 mg/100 g と他グループの2.7 倍以上であった。他グループの含量は、平均で2.6 〜2.9 mg/100 g とほぼ同じであり、産地、栽培時期による差は認められなかった。

(3) ほうれんそう

いずれも冬の土耕栽培である。β−カロテンでは、ク品種のG産地、土耕栽培で、作型(露地とハウス)が異なっても、有意差は認められなかった。同じ露地栽培では、産地による有
意差が認められた。品種差も認められる。最も低含量のグループの値が、4150 µg/100 g であり、成分表の4200 µg/100 g に近く、他のグループは、5100 µg/100 g 以上で、最大1.5倍であった。

ビタミンC に、品種差が認められ、ク品種が高含量であった。ク品種で、産地による差が認められた。52〜72 mg/100 g と、いずれも成分表の35 mg/100 g(冬栽培)よりも高含量であった。 成分表においても、夏と冬栽培で、別の数値を掲載しているので、夏栽培品についての含量を調べる必要がある。

(4) ピーマン

β−カロテンでは、J産地、冬・土耕・ハウス栽培のサ品種が最も高含量であったが、含量の差は、最大で1.27 倍であり、成分表の400 µg/100 g の80 〜120 %の範囲に入る。
ビタミンC は、品種差が認められたが、産地、栽培方法による差は、認められなかった。

グループ間差は最大で1.4 倍で、成分表の76 mg/100 g の80%を少し下回るグループが2つあった。

詳細

1) にんじん PDF 247KB 2) トマト PDF 248KB
3) ほうれんそう PDF 297KB 4) ピーマン PDF 247KB

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