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●各国の取り組み事例に学ぶ
シンポジウム後半では、各国のファイブ・ア・デイ事業への取り組みが紹介されました。
政府がファイブ・ア・デイ運動を積極的に支援している事例として米国、ニュージーランド、オーストラリア、そしてバヌアツの4か国が紹介されています。いずれの国も、国民の野菜・果実摂取量が適正量に達しておらず、慢性疾患及び肥満発生率が急上昇しているという現状を抱えています。こうした中で連邦政府・保健担当省のリーダーシップのもとに、農務担当省、青果産業、栄養医療組織、教育機関等が連携して野菜・果実摂取量拡大に基づく国民の健康増進が図られています。ファイブ・ア・デイ推進は、国民の健康を増進するのみならず、医療経費の大幅減退にも貢献しており、そうしたこともこれらの国々の政府が本事業を支援するひとつの主要な背景となっています。
また学校、職場、小売現場等における野菜・果実摂取拡大に向けたさまざまな実践事例は、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、メキシコ、デンマーク、マレーシア、フランス、ノルウェー、香港等の代表により多数紹介されました。 アメリカの学校で実施されている「野菜・果物無料配布プログラム」は2002年に実施された試験事業の結果をもとに確立されたもので、2004年度以降、毎年900万ドルの予算で全米8州内の14万人の小、中、高校生を対象として野菜・果物が提供されることが法制化されました。この事業の試験対象となったほぼすべての学校で、毎日の食べ残しがほぼ皆無であり、さらに売店や自動販売機での糖分、脂肪分含有量が高い菓子類購入量が激減、その上、家庭での野菜・果実摂取量も増大したことが報告されました。
また職場で従業員に無償の生鮮フルーツを提供するというアイディアは、近年日本でも注目されているCSR(企業の社会的責任)、従業員の健康維持に積極的に取り組む活動として、デンマークがん学会のモートン・メーヤー代表 が先導するシックス・ア・デイ(6 A Day)事業によって2000年に導入されました。 本事業はごく少数の職場を対象として開始されましたが、無償で生鮮果実の提供を受けた従業員はもとより、経営者の多くからも高い評価を勝ち得ています。その結果、がん学会による介入と資金援助が終了した2001年以降も、自己負担で事業を継続する会社が続出し、現在全国総数の9%に相当する9,288の職場で、経営者負担によるフルーツ無償提供事業が推進されているということです。わずかな出費で従業員に喜ばれ、会社イメージ向上に役立ち、有能な従業員の保持・取得に役立つ。また従業員の健康状態が向上し、病気欠勤は減少、そして生産性向上につながったことなどが、この事業が経営者に受け入れられた主な要因として報告され、シンポジウム参加者からも大きな関心を集めていました。
●ファイブ・ア・デイ事業の世界化に向けて一歩前進
第4回国際シンポジウムでは、世界中の関連諸団体が、インターネット上で資料、アイディア等を分かち合うことができる仕組みを作り上げることが決議され、その枠組み作りに向けた有志の委員会が成立しました。またファイブ・ア・デイ事業ロゴ及びメッセージは、現時点では各国別々に設定されていますが、これらを全世界で統合し、世界共通の事業ロゴとシンプルなメッセージを作り上げようという提案も、複数の参加者から出されました。
この第4回国際シンポジウムはファイブ・ア・デイ事業のグローバル化を促進する上で、大きな一歩となりました。
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